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ブランド事例 台湾市場選定

台湾を1市場目に選ぶブランドが多い理由

距離、規制、嗜好、日本への親和性。台湾が最初の海外市場として選ばれ続ける構造的な理由と、そこに潜む落とし穴を挙げます。

No. 022/2026.03.24/4 min read

日本ブランドの海外展開で、最初の市場として台湾が選ばれる割合は突出しています。感覚的な「近くて親日だから」ではなく、実務上の理由が複数重なっているためです。

選ばれる4つの構造的理由

理由内容
物流航空便で短時間、海上便でも短期。賞味期限が短い商品でも成立しやすい
嗜好日本製品への理解が深く、日本での売れ方がそのまま通用しやすい
言語繁体字。日本語の商品説明が部分的に理解される場面もある
情報日本のトレンドがリアルタイムで伝わり、発売前から認知がある場合がある

とくに日本での売れ方がそのまま通用しやすい点は大きい。他市場では訴求を組み直す必要がありますが、台湾では日本での訴求が比較的そのまま機能します。これは初期コストを大きく下げます。

検証市場としての価値

台湾は市場規模としては大きくありませんが、検証市場としての価値が高い。ここで売れなければ他のアジア市場でも厳しい、という判断材料になります。

逆に台湾で売れたからといって、他市場でも売れるとは限りません。台湾の日本親和性は特殊であり、成功の再現性は低いと考えるべきです。

注意台湾での成功をそのまま東南アジアに持ち込んで失敗する、というパターンは頻出です。台湾は「日本の延長」として機能する例外的な市場で、他市場は別の設計が要ります。

落とし穴1:すでに並行輸入されている

台湾は日本製品の並行輸入が最も活発な市場のひとつです。正規参入する前から、自社製品がすでに流通していることが珍しくありません。

これは需要の証明である一方、価格の基準がすでに決まっていることを意味します。正規品として代理店マージンを乗せた価格が、既存の並行輸入価格より高くなり、売れないという事態が起きます。

落とし穴2:競争密度が高い

日本ブランドにとって入りやすいということは、他の日本ブランドにとっても入りやすいということです。台湾市場は日本ブランド同士の競争が最も激しい市場です。

また韓国ブランドの浸透も深く、店頭の棚はすでに飽和しています。「日本製だから」という理由だけでは棚が取れません。

落とし穴3:規制を軽く見がち

文化的に近いため、規制も緩いだろうと思い込むのが最大の落とし穴です。実際には、化粧品・食品ともに登録と表示の要件が明確に定められており、手続きは他のアジア市場と同等以上に厳格です。

成分の制限、効能表現の規制、表示項目の指定。いずれも確認が必要です。「近いから簡単」という前提で計画を立てると、必ず遅れます。

それでも1市場目に適している

落とし穴を挙げましたが、それでも台湾が1市場目として適していることに変わりはありません。失敗しても学びが取れる市場だからです。

距離が近いので現地に行ける。言語の壁が相対的に低いので情報が取れる。反応が早いので結果が数か月で見える。海外展開の型を作るための練習市場として、これ以上の条件はなかなかありません。

本記事は公開情報をもとに、日本ブランドの海外展開の「型」をまとめたものです。個別企業の最新の事業状況・数値は、各社の公式発表をご確認ください。

台湾市場選定1市場目
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