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流通・契約 販促費用分担

販促費の負担をどう決めるか

広告、什器、サンプル、販売員。誰がいくら出すのか。曖昧なまま始まって揉める領域を、事前に決めておく方法を示します。

No. 097/2026.09.15/4 min read

契約時に最も曖昧にされ、後で最も揉めるのが販促費です。「一緒に頑張りましょう」で始まると、必ず食い違います。事前に決めておくべき項目を挙げます。

販促費の内訳

「販促費」と一言で言っても、性質の違う費用が含まれます。

費目内容一般的な負担
広告デジタル広告、現地メディア折半または代理店
店頭什器棚、什器、POPメーカー提供が多い
サンプル無償提供分メーカー負担が多い
販売員店頭の販売スタッフ代理店または折半
棚代・リスティング料小売に支払う陳列費用代理店。ただし価格に転嫁される
イベント・展示会出展費、什器、人件費折半が多い
インフルエンサー起用費、商品提供折半または代理店
見落としやすい費用棚代・リスティング料の存在は、市場によっては無視できません。小売への支払いが発生する市場では、この費用がマージン構造に影響します。事前に確認してください。

分担の3パターン

  1. 定率型:売上の◯%を販促費として、双方が拠出する。最も公平で管理しやすい
  2. 定額型:年間の販促予算を決め、分担比率を定める。予算が読める
  3. 個別合意型:施策ごとに都度協議する。柔軟だが手間がかかり、揉めやすい

1番目の定率型が最も推奨できます。売上に連動するため、双方の負担が実態に見合います。売れなければ負担も減るので、リスクも限定されます。

実行と報告をセットにする

費用を出すだけでは意味がありません。実行と報告を条件にすべきです。

  • 年間の販促計画:期初に提出させる
  • 実施報告:何を、いつ、いくらで実施したか
  • 効果の報告:実施前後の販売数、露出数
  • 証憑:一定額以上は領収書または請求書の提示

報告がない販促費は、実質的に値引きと同じです。相手のマージンに吸収され、実行されない可能性があります。

什器とサンプルの扱い

現物提供には、費用とは別の論点があります。

  • 什器:所有権は誰にあるか。契約終了時に返却するか
  • サンプル:数量の上限、用途の制限(転売の禁止)
  • 販促物:デザインの承認、現地での改変の可否
  • 輸送費:現物の輸送費は誰が負担するか

サンプルの転売は実際に起きる問題です。無償提供品が現地のECで売られていた、というケースがあります。用途の制限を契約に入れておくべきです。

初年度は厚めに、以降は実績連動

実務的な設計として推奨できるのは、次の形です。

  1. 初年度:立ち上げのため、メーカー側が厚めに負担する(認知形成への投資)
  2. 2年目以降:売上に対する定率型に移行する
  3. 上限を設定する:定率であっても、年間の上限額を決めておく
  4. 見直し条項:年1回、実績を見て比率を見直す

初年度の投資は必要ですが、それを恒久的な条件にしないことが重要です。最初の条件が既得権になると、後から変更できなくなります。

本記事は Tempura OS の実務知見をもとに構成しています。記載の進め方は一般的な例です。製品カテゴリや出荷形態によって、最適な手順は変わります。

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