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流通・契約 代理店変更契約終了

代理店を変えるときの実務

動かない代理店をどう切り替えるか。契約、登録、在庫、関係。切り替えに伴う実務を、実行する順に並べます。

No. 100/2026.09.22/4 min read

代理店が動かない。市場が止まっている。切り替えたいが、どう進めればよいか分からない。切り替えには順序があり、間違えると市場が長期間止まります。

切り替える前に確認すること

感情的に決める前に、次を確認してください。

  1. 契約の解除条件:どういう場合に解除できるか。通知期間は
  2. 独占の残存期間:独占が残っていると、次の相手と組めない
  3. 製品登録の名義:相手名義なら、切り替えで登録を失う
  4. 商標の状況:相手が現地で商標を持っていないか
  5. 在庫の状況:相手が持っている在庫をどうするか
  6. 次の候補:切り替え先が確保できているか
最大の障壁3番目が最大の障壁です。相手名義の登録は、契約終了とともに失われます。取り直しに数か月〜1年かかるため、その間その市場は完全に止まります。

切り替えの順序

順序を間違えると、空白期間が長くなります。

  1. 次の候補を確保する(切る前に、必ず次を決める)
  2. 登録の移管可否を確認する(新代理店または第三者に移せるか)
  3. 契約の解除手続きを確認する(通知期間、必要な形式)
  4. 在庫の処理方針を決める(買い戻し、販売継続、値引き処分)
  5. 解除を通知する
  6. 移行期間を設ける(在庫消化、登録移管、顧客への周知)
  7. 新体制に移行する

1番目を飛ばして先に切るのは最悪です。次が決まらないまま市場が空白になり、競合に棚を取られます。

登録の移管

登録が相手名義の場合、移管できるかどうかが最大の論点です。

状況対応
契約に移管条項がある条項に基づき移管を求める。相手の協力が前提
移管条項がない交渉するしかない。応じない可能性が高い
制度上、移管できない新名義で取り直す。数か月〜1年かかる
第三者名義にしていた影響なし。そのまま新代理店に切り替えられる

この経験が、次の契約の設計に活きます。移管条項の重要性は、一度失ってみないと実感しにくいものです。

在庫と関係の処理

在庫の扱いは、金額より市場への影響で判断すべきです。

  • 買い戻す:市場に値崩れした商品が残らない。費用がかかる
  • 販売を継続させる:費用はかからないが、投げ売りされるリスク
  • 期限を切って消化させる:現実的な折衷案

投げ売りされると、新代理店が入ったときの価格が壊れています。多少の費用がかかっても、価格を守る判断が長期的には有利なことが多い。

関係を壊さずに終える

切り替えの最後の論点は、相手との関係です。

  • 感情的な非難は避ける(業界は狭く、評判が伝わる)
  • 解除の理由を、数字ベースで説明する
  • 移管や在庫処理への協力を、条件と引き換えに得る
  • 将来の可能性を残す(他市場、他製品での協業)

相手の協力なしには、切り替えは完了しません。登録の移管も、在庫の処理も、顧客への引き継ぎも、すべて相手の協力が必要です。関係を壊した状態では、これらが得られません。

切るときこそ、丁寧に。協力が必要なのは、切る側だからです。

本記事は Tempura OS の実務知見をもとに構成しています。記載の進め方は一般的な例です。製品カテゴリや出荷形態によって、最適な手順は変わります。

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