契約を結んだ時点が関係のピークで、その後じわじわと熱量が下がっていく。これは非常によくあるパターンです。関係管理を運用として設計する方法を解説します。
熱量が下がる理由
相手の熱量が下がるのは、たいてい次の理由です。
- 初回出荷後、売れ行きが期待を下回った
- メーカーからの連絡が減った
- 他により有望なブランドが入ってきた
- 担当者が交代した(相手側)
- 販促の支援が期待ほどなかった
定期的にやること
| 頻度 | 内容 |
|---|---|
| 月次 | 数字の共有(出荷・販売・在庫・配荷店舗数)と、簡単な状況確認 |
| 四半期 | 販促の実施状況と効果の確認。次期の計画すり合わせ |
| 半期 | 条件の見直し協議。新製品の紹介 |
| 年次 | 実績の総括。翌年の目標と条件の合意 |
| 随時 | 新製品情報、日本での話題、規制情報の共有 |
月次の接触を欠かさないことが最も重要です。内容は簡単でも構いません。定期的な接触があること自体が、優先度を保ちます。
数字を一緒に見る
関係管理の中心は、数字を共有することです。ただし監視ではなく、一緒に次の一手を考えるためという位置づけにすべきです。
- 数字を受け取ったら、必ず何かを返す(分析、提案、質問)
- 悪い数字を責めない。原因を一緒に探る
- 良い数字は明確に評価する
- 他市場での成功事例を共有する(そのまま使える施策があるかもしれない)
数字を受け取るだけで何も返さないと、報告は形骸化します。数か月で内容が薄くなり、やがて届かなくなります。
現地に行く
年1回以上、現地に行くことを推奨します。オンラインでは得られないものがあります。
- 棚の実際の状態:どこに、どう並んでいるか。競合との位置関係
- 相手の実力:オフィス、倉庫、スタッフの様子
- 小売との関係:同行訪問で、相手の営業力が分かる
- 関係の強化:対面での時間が、優先度に直結する
棚を見ることの情報量は、どんなレポートよりも多い。価格、陳列位置、在庫の鮮度、競合の動き。すべてが一度に分かります。
悪化のサインを見逃さない
関係が悪化しているサインは、数字より先に出ます。
- 返信が遅くなる
- 報告の内容が薄くなる、または遅れる
- 担当者が変わったのに連絡がない
- 販促の提案に反応しなくなる
- 次期の計画について話したがらない
これらが見えたら、数字が悪化する前に手を打つべきです。訪問する、条件を見直す、あるいは他の候補を検討する。放置すると、気づいたときには市場が止まっています。