海外の展示会は、パートナー開拓の主要な手段です。しかし出展しただけでは名刺が集まるだけで終わります。成果を出すための実務を順に見ます。
出展前にやるべきこと
成果の大半は、出展前の準備で決まります。
- ターゲットを事前に洗い出す:出展社・来場者リストから、会いたい企業を特定する
- アポイントを事前に取る:当日の飛び込みに期待しない
- 英語の資料を揃える:製品情報、価格帯、ロット、認証状況を1枚にまとめる
- 想定質問への回答を用意する:規制対応状況、最低ロット、納期、独占の可否
- サンプルを準備する:手渡せる形、持ち帰れる形
最重要の準備価格を出せる状態にしておくことが特に重要です。「持ち帰って検討します」を繰り返すと、その場で商談が終わります。価格帯だけでも即答できる準備が要ります。
当日に確認すべきこと
来場者との会話で、最低限これだけは確認します。
- 会社名、担当者名、役職(決裁権があるか)
- 取り扱いカテゴリと、既存の取引ブランド
- 対応チャネル(小売、EC、業務用)
- 自社製品のどこに興味を持ったか
- 次のアクション(サンプル送付、見積提示、訪問)
その場で優先度をつけることが重要です。名刺を全部同じ扱いにすると、フォローが薄まります。
出展後のフォロー
展示会の成果は、フォローの速さで決まります。
- 1週間以内に全員へ御礼と資料を送る
- 優先度の高い相手には、個別の提案を添える
- 2週間以内にサンプルを発送する
- 1か月以内に、反応がない相手へ再度連絡する
- 3か月後に、状況確認の連絡を入れる
展示会直後の1週間が勝負です。時間が経つほど、相手の記憶から消えます。帰国後の業務に追われて2週間空くと、成果は半減します。
出展しないという選択
出展は費用が重い施策です。次の場合は、出展しないほうが合理的です。
- 英語の資料も価格も準備できていない
- 規制対応の状況が不明で、質問に答えられない
- フォローに割ける時間がない
- ターゲットが明確でなく、誰に会いたいか分からない
準備が整わないまま出展すると、機会損失になります。一度会って対応が悪いと、次の機会が失われます。
出展以外の使い方
出展しなくても、展示会は使えます。
- 来場する:出展社リストから候補を洗い出し、その場で接触する
- 棚を見る:競合の製品、価格、訴求を実際に確認する
- 相場を知る:他社の条件提示を聞く機会がある
- 公的機関の商談会に参加する:出展より安価で、事前マッチングがある
初回は来場者として参加するのは非常に合理的です。市場の実像と、自社の位置づけが分かった上で、翌年出展を判断できます。