お問い合わせ 資料ダウンロード
規制・登録 製品登録基礎

海外の製品登録で実際に必要になるもの

登録、届出、認証、通関書類。混同されがちな手続きを整理し、市場を問わず共通する準備物と、確認すべき順序を示します。

No. 029/2026.04.09/4 min read

「海外で売るには登録が必要」と言われても、何の登録で、誰が申請し、何を用意するのかは市場ごとに違います。ただし構造は共通しています。この記事では、13市場に共通する骨格を先に押さえます。

まず、4種類の手続きを区別する

実務で「登録」と呼ばれるものには、性質の違う4種類が混在しています。

種類内容難易度
事業者の登録輸入者・販売者としての資格。現地法人が取得する相手次第
製品の登録/届出製品ごとに当局へ申請または通知する市場と品目による
認証の取得ハラール、適合性評価など、第三者機関による証明時間がかかる
通関書類出荷ごとに必要な書類(インボイス、原産地証明など)定型的
順序の制約事業者の登録は自社ではできない市場がほとんどです。現地に法人を持つ輸入者や代理店が取得します。つまり代理店が決まらないと製品登録に進めない、という順序制約が発生します。

登録制と届出制で、負荷がまったく違う

製品の手続きは、大きく登録制と届出制に分かれます。この違いがリードタイムを決めます。

  • 登録制:当局が審査し、承認されて初めて販売できる。数か月かかる。書類不備で差し戻される
  • 届出制:所定の情報を届け出れば販売できる。短期間。ただし責任は事業者側に残る

同じ市場でも、品目によって制度が違います。化粧品は届出でも、機能性を訴求する製品は登録、というように分岐するのが一般的です。自社製品がどちらに分類されるかの確認が最初の仕事です。

どの市場でも要求される書類

市場ごとに差はありますが、次の書類はほぼ共通して求められます。先に揃えておくと、どの市場に参入するとしても無駄になりません。

  1. 全成分表:市場によっては配合率まで。製造元が開示に応じるかを事前に確認する
  2. 自由販売証明書:日本国内で適法に販売されていることの公的証明
  3. 製造所の証明:GMPなど、製造管理体制に関する証明
  4. 製品仕様書:規格、容量、包装形態
  5. ラベル案:現地語表示を含む、実際のパッケージデザイン
  6. 安全性の裏づけ:試験成績書、既存の安全性データ

実務上、最も時間がかかるのは自由販売証明書と製造所の証明です。取得に数週間かかるため、市場を決めたら真っ先に着手すべき項目です。

確認すべき順序

手続きを効率よく進めるには、順序が決定的に重要です。

  1. カテゴリ分類:現地でその製品が何に分類されるかを確定する
  2. 成分の可否:使用禁止・制限成分に触れていないかを確認する
  3. 制度の種類:登録制か届出制か、誰が申請者になるかを確認する
  4. 必要書類:リストを作り、社内で用意できるものと外部取得が要るものに分ける
  5. 表示要件:現地語ラベルの必須項目と禁止表現を確認する
  6. 期間とコスト:申請から承認までの想定期間を計画に織り込む

1番目のカテゴリ分類を飛ばすと、すべてがやり直しになります。日本で化粧品でも、現地では別区分として扱われる製品は珍しくありません。

リードタイムは、計画の前提になる

登録にかかる期間は、市場と品目によって数週間から1年近くまで幅があります。この期間は圧縮しにくく、計画の前提として先に置くしかありません。

実務上よくある失敗は、展示会や商戦期に合わせて発売日を決め、そこから逆算せずに登録に着手することです。結果として最需要期を逃し、次の年まで待つことになります。

発売したい時期が決まっているなら、そこから逆算していつまでに書類を揃えるかを決めてください。これが海外展開のスケジュール管理の中心です。

本記事は各市場の実務の流れをまとめたものです。規制・登録要件は改定されることがあります。実際の申請にあたっては、各国当局の一次情報と現地の登録代行者の確認を必ず取ってください。数値・期間は一般的な目安です。製品カテゴリや申請内容によって変わります。

製品登録基礎準備
海外展開の進め方を3つの資料にまとめました。

参入準備・参入直前・参入後。フェーズごとに、実務の流れと Tempura OS の担当範囲が分かります。

Related

あわせて読みたい

記事一覧へ戻る