海外の製品登録で、市場を問わず求められるのが自由販売証明書と製造管理に関する証明です。地味な書類ですが、取得に時間がかかり、記載内容の不備で差し戻されやすい。早期に着手すべき項目です。
自由販売証明書とは何か
自由販売証明書は、その製品が日本国内で適法に製造・販売されていることを公的に証明する書類です。輸出先の当局は、これをもって製品の基本的な適法性を確認します。
取得先は製品カテゴリや自治体によって異なります。まず自社の製品がどこに申請すべきものかを確認するところから始まります。
記載内容で気をつけること
証明書は取得できても、記載内容が輸出先の要求と合わずに使えないことがあります。
- 製品名の表記:登録申請する製品名と完全一致しているか
- 製造者名と所在地:申請書類の記載と一致しているか
- 記載言語:英語が必要か、翻訳と認証が必要か
- 認証の要否:公証、外務省の証明、大使館認証が必要な市場がある
- 発行日と有効期限:申請時点で有効か
とくに認証(アポスティーユや領事認証)が必要な市場があり、これに追加で数週間かかります。要否を先に確認してください。
製造管理に関する証明
GMP証明など、製造所の管理体制に関する証明も広く求められます。自社工場であれば取得手続きを進められますが、OEM製造の場合は製造委託先の協力が必要です。
- 製造委託先に、証明の取得可否を確認する
- 取得済みであれば、写しの提供を依頼する
- 未取得であれば、取得の意思と期間を確認する
- 証明の記載内容が、輸出先の要求と合うかを確認する
製造委託先が証明を出せない場合、その市場への参入が事実上不可能になることがあります。製品開発の段階で確認しておくべき項目です。
有効期限の管理
証明書には有効期限があります。複数市場に展開する場合、ある市場の申請時点で証明書が期限切れという事態が起きます。
- 証明書ごとに、発行日と有効期限を一覧で管理する
- 複数市場に同時展開する場合、申請時期から逆算して取得時期を決める
- 更新のリードタイムを把握しておく
- 登録の更新時にも証明書が必要になる場合がある
管理を代理店任せにすると、期限切れに気づかず更新できないことがあります。自社でも期限を把握しておくのが安全です。
書類は市場横断で流用する前提で揃える
これらの書類は市場ごとに取り直すのではなく、一度揃えて複数市場で使うのが基本です。そのためには、最初から複数市場を想定した仕様で取得しておくのが効率的です。
- 英文で取得する(和文のみだと翻訳と認証が追加で必要になる)
- 製品名の表記を、全市場で統一する
- 複数部を取得しておく(原本提出を求める市場がある)
- 認証が必要な市場を先に洗い出し、まとめて手続きする