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規制・登録 効能表現広告規制

効能表現の国際比較 — 日本で表示できて海外で表示できないこと

同じ製品でも、表示してよいことが市場ごとに違う。効能表現の規制構造と、市場横断で使える訴求の作り方を示します。

No. 044/2026.05.14/4 min read

日本国内で使っている訴求が、そのまま海外で使えることは稀です。しかも問題になるのはパッケージだけでなく、商品ページや広告のすべて。ここを軽視すると、販売停止や罰則につながります。

規制の構造は、どこも同じ

市場ごとに細部は違いますが、構造は共通しています。製品の区分ごとに、表示してよい範囲が決まっているという形です。

区分表示できる範囲の傾向
一般化粧品外観・清潔・保護に関する表現に限られる
機能性を認められた化粧品認められた機能の範囲で表現できる
一般食品味・栄養成分の事実表示に限られる
機能性を認められた食品認められた機能の範囲で表現できる
医薬品治療・予防に関する表現が可能

つまり言いたいことがあるなら、その区分の手続きを取るのが原則です。区分を超えた表現は、どの市場でも規制の対象になります。

日本の感覚が通じない典型例

  • 「薬用」:日本の医薬部外品の表現。海外ではそのまま使えない市場が多い
  • 「美白」:市場によって扱いが大きく異なり、表現の可否が分かれる
  • 「アンチエイジング」:許容範囲が市場ごとに違う
  • 「無添加」:何が無添加なのかの明示を求められる市場がある
  • 「天然」「オーガニック」:定義や認証を求められる場合がある
  • 「〇〇に効く」:ほぼすべての市場で、化粧品・食品では使えない
根本の理由日本の表示規制で認められている表現でも、その根拠となる制度が海外にはないことが問題の本質です。「日本では表示できている」は理由になりません。

市場横断で使える訴求の作り方

市場ごとに文言を作り分けるのは現実的ではありません。実務的な解は、どの市場でも使える核を作り、市場ごとに足し引きする設計です。

  1. 事実を核にする:成分名、産地、製法、容量、使用方法。事実の記述は規制されにくい
  2. 体感ではなく組成で語る:「しっとりする」より「〇〇を配合」
  3. 比較を避ける:他社比較や最上級表現は根拠を求められる
  4. 市場ごとに、使える機能表現を追加する(削るより足すほうが管理しやすい)

事実ベースの訴求は、翻訳しても意味が失われないという副次的な利点もあります。

対象はパッケージだけではない

規制の対象範囲を、あらためて確認してください。

  • パッケージ・ラベル
  • ECモールの商品ページ(画像内のテキストを含む)
  • 自社サイトの製品説明
  • 広告(デジタル、紙、店頭)
  • SNSの投稿
  • インフルエンサーによる紹介(依頼した場合)
  • 販売員への説明資料

画像内のテキストは特に見落とされます。アジアのモールでは商品説明が画像で構成されるため、そこに規制対象の表現が入り込みやすい。

代理店に任せきりにしない

現地の商品ページや広告は、代理店やモール運営者が作ることが多い。彼らは売るために強い表現を使いたがります。

問題が起きたとき、責任はブランド側にも及びます。防ぐには、使用可能な表現と禁止表現のリストを、こちらから提供すること。そして定期的に実際のページを確認することです。

「現地のことは現地に任せる」は、規制に関しては通用しません。

本記事は各市場の実務の流れをまとめたものです。規制・登録要件は改定されることがあります。実際の申請にあたっては、各国当局の一次情報と現地の登録代行者の確認を必ず取ってください。数値・期間は一般的な目安です。製品カテゴリや申請内容によって変わります。

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