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規制・登録 成分スクリーニング

成分スクリーニングの実務 — 何を見て可否を判断するか

成分表を市場ごとの規制と突き合わせる作業を、どう効率化するか。判定の手順と、判断が割れやすい領域を示します。

No. 041/2026.05.07/4 min read

海外展開で最初に行うべき作業が、成分スクリーニングです。市場選定と同時に行うべき工程であり、後回しにすると計画全体が崩れます。この記事では、実際の判定手順を順に追います。

準備するもの

スクリーニングを始める前に、次を揃えます。ここが不完全だと、判定そのものができません。

  • 全成分表:表示名だけでなく、INCI名や化学名まで
  • 配合率:市場によっては上限値との比較が必要
  • 原料の由来:植物由来か動物由来か、合成か
  • 製品カテゴリ:現地でどの区分に該当するか
  • 使用部位・使用方法:洗い流すか残すか、粘膜に触れるか
判定の前提見落とされがちなのが使用方法です。同じ成分でも、洗い流す製品と residual な製品で配合上限が異なることがあります。製品の使い方まで含めて判定する必要があります。

判定の4段階

  1. 禁止成分:使用禁止リストに該当するものがないか。該当すれば即「不可」
  2. 制限成分:配合上限や使用条件があるものが含まれていないか
  3. 要許可成分:使用にあたって追加の届出や証明が必要なものがないか
  4. 区分を変える成分:含まれることで製品区分が変わるものがないか

4番目が最も見落とされます。ある成分が入っているだけで化粧品から別区分に移り、必要な手続きがまるごと変わることがあります。

判断が割れやすい領域

領域なぜ割れるか
植物エキス同じ植物でも部位・抽出方法で扱いが変わることがある
香料複合原料として扱われ、内訳の開示が必要になる場合がある
防腐剤配合上限が市場ごとに異なり、複数併用時の合算規定がある
紫外線吸収剤使用可能リストが市場ごとに異なる
機能性を示唆する成分含有量や訴求によって区分が変わる

これらは条文の読み方だけでは決まらず、実際の審査運用に左右されます。最終判断は現地の登録代行者に確認するのが確実です。

「要対応」の中身を分ける

スクリーニングの結果が「要対応」だった場合、対応の重さで大きく分けて判断します。

  • 軽い(数日〜数週間):表示の書き換え、訴求文言の変更、書類の追加取得
  • 中程度(1〜3か月):配合率の調整、原料の切り替え、追加試験の実施
  • 重い(半年以上):処方の再設計、安定性試験のやり直し、専用品の開発

同じ「要対応」でも、この3つは経営判断としてまったく別物です。スクリーニングの出力には、必ず対応の重さを含めるべきです。

スクリーニングを、市場選定に使う

スクリーニングの本来の使い道は、個別市場の可否判定だけではありません。13市場を横断して行い、市場選定の材料にすることです。

「A市場は現行処方でそのまま出せる/B市場は表示変更のみ/C市場は処方変更が必要」と並べれば、参入順序は自然に決まります。需要だけで市場を選び、後から規制で詰まるという順序を避けられます。

本記事は各市場の実務の流れをまとめたものです。規制・登録要件は改定されることがあります。実際の申請にあたっては、各国当局の一次情報と現地の登録代行者の確認を必ず取ってください。数値・期間は一般的な目安です。製品カテゴリや申請内容によって変わります。

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