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体制・戦略 体制外部委託

社内に体制を作るか外部に頼むか

専任を置くべきか、外部に委託すべきか。工程ごとに「持つべきもの」と「出すべきもの」を切り分けます。

No. 080/2026.08.06/4 min read

海外展開の体制づくりで、「専任を置くべきか」という議論がよく起きます。しかし本当の論点は人数ではなく、どの工程を自社で持ち、どれを外に出すかです。

工程を、3つに分ける

分類工程理由
必ず自社で持つ市場の選択、価格の決定、契約の判断、パートナーとの関係事業の根幹。外に出すと主導権を失う
外に出してよい情報収集、書類作成、登録申請の実務、翻訳、物流手配専門性が明確で、成果物が定義できる
どちらでもよい市場調査の一部、競合分析、レビュー分析規模と頻度による

1行目を外に出すと、海外展開は自社の事業でなくなります。ここだけは死守すべき領域です。

専任を置く判断

専任を置くべきかどうかの基準は、次の通りです。

  • 置くべき:3市場以上に展開する/海外売上比率の目標がある/製品ラインが多い/参入後の運用が本格化している
  • 兼務でもよい:1市場のみ/実験段階/外部に工程を出せている
兼務が成立する条件兼務で回す場合、「調べる・まとめる・追う」を外に出せているかが成否を分けます。これを兼務者が抱えたままだと、必ず漂流します。

外部の選択肢と、それぞれの守備範囲

相手得意な領域注意点
コンサルティング会社戦略設計、市場調査、社内説得の材料作り実務は伴走しない。費用が高い
現地の登録代行会社製品登録の実務、規制の解釈市場ごとに契約が必要
商社物流、与信、既存の流通網マージンが乗る。情報が蓄積しない
翻訳・制作会社現地語対応、商品ページ制作規制の知識がない場合がある
公的支援機関基礎情報、商談機会、費用補助個別の実務は担当しない
AIエージェント調査、整理、進捗追跡、規制の一次判定最終確認と判断は人が行う

組み合わせの設計

現実的な体制は、次のような組み合わせになります。

  1. 判断:事業責任者(社内・必ず)
  2. 実務の推進:担当者1名(兼務可)
  3. 調査・整理・追跡:AIエージェントまたは外部委託
  4. 規制の最終確認:現地の登録代行会社
  5. 法務:弁護士(契約時のみ)
  6. 物流:フォワーダー

この構成なら、社内は実質1.5人分で1〜2市場を回せます。重要なのは、担当者が調査に埋もれないことです。

外部に出しても、知識は自社に残す

外部に工程を出すときに最も注意すべきは、成果物だけでなく過程も受け取ることです。

  • なぜその結論になったのかの根拠を求める
  • 判断に使った情報源の共有を求める
  • 成果物を自社の形式で保管する
  • 次回は自社でできるようになる部分を意識する

結論だけを受け取っていると、外部への依存が固定化します。3年後も同じ費用を払い続けることになります。

本記事は Tempura OS の実務知見をもとに構成しています。記載の進め方は一般的な例です。製品カテゴリや出荷形態によって、最適な手順は変わります。

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